東京大学大学院情報学環アーカイブ 第一次世界大戦期プロパガンダ・ポスター コレクション Homeサイトマップ
ポスター検索

概要
プロジェクトリーダーからのご挨拶
プロジェクト説明
版式調査について
ポスター紹介
制作クレジット
利用案内
凡例
利用方法
著作権
アーカイブ閲覧
関連サイト
ニュース一覧
お問い合わせ
概要

ポスター紹介
小泉 智佐子 (プロジェクトマネージャー)

第一次世界大戦期のプロパガンダ・ポスターといえば、アンクル・サムが見る者に向かって指を指し "I WANT YOU" と呼びかけるアメリカの募兵ポスター(No.136)が有名だが、このほかにも戦意高揚を目的としたものや公債の募集、食糧・物資の節約または増産を求める内容のポスターが、各国政府または愛国団体等によって発行されていた。

東京大学大学院情報学環では、こうした第一次世界大戦期のプロパガンダ・ポスター661点を所蔵。そのうちの約3分の2がアメリカにおいて制作・発行されたもので、その他には、カナダ、イギリス、フランス、インド、イタリアのものが含まれる。当コレクションのポスターに使用されている言語は主に英語で、それ以外には、フランス語、ロシア語、イタリア語、ポーランド語、ウルドゥー語、ヘブライ語、グジャラーティー語、マラーティー語など多様である。

第一次世界大戦期のプロパガンダ・ポスターのデザインを手がけた者たちの中には、アートスクール出身の画家や、雑誌や広告の世界で活躍していたイラストレーターたちが含まれる。ハワード・チャンドラー・クリスティー(No.159など)やジェームス・モンゴメリー・フラッグ(No.162など)といった、当時、大衆に人気のあったイラストレーターたちがポスター制作に携わっており、当コレクションでは、こうした人物たちが手がけたポスターをみることが可能である。また、第一次世界大戦期は印刷技術の転換期とも重なっており、様々な印刷技法とその推移をみることができるのも特色の一つであると言える。

日本を代表するグラフィックデザイナーの一人である原弘が、ある回想録の中で、第一次大戦期のプロパガンダ・ポスターから受けた衝撃、印象について語っているように、日本では第一次大戦後、これら欧米のプロパガンダ・ポスターが広告やデザイン史に与えた影響は大きいとされる。1921年に行われた朝日新聞社主催による「大戦ポスター展」以外にも、当時、同様のポスター展が数多く開催されており、大変な人気を博したという記録も残されている。現在、この時代の一連のポスターを指して「大戦ポスター」と呼ぶことがあるが、これは、こうした当時の展覧会の名称やその頃の呼び名に由来するものである。

本コレクションの来歴については定かではないが、外務省情報部が収集したポスターを新聞研究所時代に譲り受けたものだとされている。海外および国内にも、第一次世界大戦期のプロパガンダ・ポスターを所蔵、公開するアーカイブ、ミュージアム、大学といった機関がいくつか存在するが、そこではみることのできないポスターが数多く含まれているのも、本コレクションの特徴の一つである。


Profile
小泉 智佐子 (Chisako Koizumi) 東京大学大学院情報学環 技術補佐員
立教大学大学院文学研究科比較文明学専攻博士課程前期課程修了。
Copyright © III, the University of Tokyo. All Rights Reserved.